大型翻訳で見積をとるときのコツ

アーキ・ヴォイスのコーディネーターです。
昨日から3月に入ったためか、
急に暖かくなったような気がします。
昼間はコートがいらないくらい、
気持ちのいい天気です。

旧正月、平昌オリンピックも
終わり、いよいよ新年度に向けて
季節が変わっていくのを感じます。

例年この時期、
大型の翻訳案件の
ご相談が増加します。

翻訳事業は毎年、
1~3月が繁忙期。
というのも、企業の多くは
3月に決算を迎えるため、
次年度の予算申請に向けて、
この時期、今年度の予算消化を
検討されるためです。

お客様の中には、

「 この3月末までに一度、
  仮納品してもらって、
  正式なものを4月以降に
  再納品していただけますか? 」

といったご依頼も・・・

予算の消化があるとはいえ、
価格をいかにリーズナブルに
提案するかが腕の見せ所。

今日は、

「 大型翻訳で見積をとるときのコツ 」

をお話したいと思います。

・・・

さて、
社内で翻訳を行う必要があり、
さまざまな会社に見積依頼を
行う場合を考えます。

通常、どこの翻訳会社であれ、
見積依頼をすると、
「文字単価」と「文字数」が
掛け合わされて、
全体金額が算出されます。

 例えば、

 10円/1文字 × 2000文字 = 合計2万円

弊社は翻訳会社ですが、
人材派遣会社でもあるため、
大規模な翻訳のご相談を受けると、

 1.翻訳をアウトソーシング(業務委託)する場合

 2.翻訳人材をお客様に派遣する人材派遣の場合

の二つのパターンで
ご提案をしています。

実は、1と2だと金額が
大幅に変わります。
計算式を書くとマニアックな話に
なってしまうので、ここでは省略し、
これまでの数々のパターンから
得られた結果をお話します。

文書の内容や対応言語にもよりますが、
さまざまなケースで計算した結果・・・

★ 派遣の場合の金額(=2)は、
  アウトソーシングする場合の金額(=1)の
  約3分の2以下の金額になります。
  つまり30%以上のコストダウンになります。★

(ちなみに、100ページを越えない場合、
 あまり差がつかないため、弊社では
 アウトソーシングをお勧めしています)

従って、
大規模な翻訳の場合、
翻訳料金を30%下げるには、
人材派遣に切り替えることが
得策となります。

では、翻訳人材を派遣する場合の
お客様にとってのメリットと
デメリットはどうなるのでしょうか。

まず、翻訳人材をお客様の会社に
派遣した場合のメリットとしては、

 ・ 機密保持が万全

 ・ お客様の会社で作業するため、
   専門用語を外さない

なとがあります。
逆にデメリットは、

 ・ 予想通りに翻訳作業が
   進まない場合がある

 ・ エリアによって、
   優秀な翻訳者がいない場合がある

といったことがあります。

(もちろん、大規模なマニュアルの場合は
 翻訳支援ツールというソフトを使い、
 コストダウンする場合もあります。
 また海外で作業を行うと安価になりますが、
 機密が漏洩する可能性が高くなります)

ちなみに、翻訳者の人材派遣と
見分けが付かないものとして
「オンサイト翻訳」というものもあります。
このオンサイト翻訳の場合、
業務委託(請負契約)であるため、
本来は、翻訳者が現場で指示を
仰ぐことはできません。
(偽装請負になってしまいます)

いろいろな会社で見積を
取られる場合、その会社が
人材派遣ができるかどうか、
また、派遣で翻訳を行った場合の
金額など、確認されると
よいのではと思います。