アーキ・ヴォイスの
コーディネーターです。
寒くなってきました。
今日11月8日は「立冬」で、
秋が深まり、徐々に冬が
始まっていくころ、
という意味だそうです。
室内では空気が乾燥するため、
風邪などひかれませぬよう、
ご自愛ください。
さて昨日のニュースですが、
北海道の日本語学校の経営者が
入管難民法違反で逮捕されたようです。
「 背景に学費回収と労働力確保か
留学生“長時間労働”発覚きっかけは火事
日本語学校経営者ら逮捕 北海道 」
(Yahoo!ニュースにジャンプします)
旭川日本語学校の経営者が
ベトナム人留学生たちに
アルバイトを斡旋し、
長時間労働させていたとして、
この経営者を含む男女5人が
入管難民法違反(不法就労
助長)容疑で逮捕されました。
上記の記事を見ると、
この旭川日本語学校の
経営母体は平成ハイヤーという
タクシー会社。さらに経営者は
産業廃棄物処理場も運営していた
ようで、今回は、この産廃処理場で
火事が起こり、警察が現場にいた
外国人に声をかけたことにより、
事件が発覚したとのこと。
以前もお話しましたが、
外国人留学生は1週間の間、
28時間しか働くことができません。
『北海道新聞』によると、
今回の留学生は最長週50時間も
働いていたようです。
(『北海道新聞』本日付)
以前、大阪の串カツ「だるま」の
経営者が書類送検されたときにも
お話しましたが、法定時間を超えて
留学生を働かせると出入国管理法違反
で雇用主責任となります。
(だるまの時は週72時間勤務していた
留学生もいたようですが・・・)
罰則は3年以下の懲役か
300万円以下の罰金、
どちらも課せられる場合もあります。
以前の話と重複しますが、
改めてここで資格外活動について
共有します。
まず、下記が大前提です。
◇ 原則:外国人留学生はアルバイトをする場合、
週28時間までしか働くことができません。
外国人留学生は
アルバイトをする際、
「資格外活動の許可」と呼ばれる
アルバイト許可を事前に
取得している必要があります。
この「資格外活動許可」は
包括的許可で、週28時間以内
であれば原則として
活動の内容や場所を特定することなく
資格外活動を行うことができます。
以上は資格外活動についてですが、
今回のニュースを見て、
半年前の事件を思い出しました。
半年ほど前、東京福祉大学で
「留学生が消えた」と話題に
なりました。
東京福祉大学では、
2016年度からの3年間で、
およそ1万2000人の留学生を
受け入れ、そのうち1610人が
「所在不明」になっていました。
(文科省と入管庁による調査)
所在不明となった多くが
非正規の「研究生」と
呼ばれる留学生。
東京福祉大学では
研究生の受け入れを開始して
3年間で学費収入が12億円ほど
増加したそうです。
文科省と入管庁は
東京福祉大学に対して、
新たに入学する研究生には
当面の間、在留資格を
認めないことを決定しました。
在籍管理と入学選考のずさんさが
当時、話題になりました。
試験は書類審査と面接のみで、
合格率は9割以上。
授業は週に10時間で、アルバイトが
しやすいと宣伝されていました。
研究生の受け入れ拡大に伴い、
東京福祉大学ではスペースが
足らなくなり、教室は銭湯の2階など、
周辺の住宅街10数か所に点在する
という事態になりました。
教室の中にトイレがあるという
場所もあったようです。
冒頭の旭川日本語学校と
この東京福祉大学。
いずれも留学ビザの隙間をついた
違法な方法といえるでしょう。
昨今、どこにいっても
人材不足ということで、
外国人留学生に注目が
集まっていますが、
採用したりアルバイトで
雇ったりする場合は
ご注意ください。
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