アーキ・ヴォイス翻訳コーディネーターです。
さて先週は、
日本に住む外国人の数とどの国籍の外国人が多いのか
を取り上げました。
今週は予告した通り、弊社の言語別取扱比率を書こうと
考えていましたが、先週のメールに関して以下の質問を受けたので、
今週はご質問にお答えしたいと思います。
(申し訳ありません、言語別はデータまで取ってあるので、来週書きます)
その質問とは・・・
「日本に滞在する外国人には、何言語あれば、
カバーできるのでしょうか?」
翻訳や通訳を生業としているにもかかわらず、
きちんと調べていなかったので、今回調べてみました。
まず、先週のデータを再度、振り返ります。
総務省統計局「在留外国人統計統計表」を見てみると、
日本にいる外国人は、247万6,103 人(2014年12月末)でした。
日本に住む外国人国籍別の順位は下記の通り。
今回は公用語を隣に書き入れました。
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□ 日本に住む外国人の国籍ランキング
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1位 中国 29.7% ⇒ 中国語
2位 韓国・朝鮮 21.9% ⇒ 韓国語
3位 フィリピン 9.5% ⇒ フィリピン(タガログ)語、英語
4位 ブラジル 7.2% ⇒ ポルトガル語
5位 ベトナム 4.1% ⇒ ベトナム語
6位 台湾 3.4% ⇒ 中国語(繁体字)
7位 米国 3.2% ⇒ なし(事実上、英語)
8位 タイ 2.9% ⇒ タイ語
9位 ペルー 1.9% ⇒ スペイン語、ケチュア語、アイマラ語
10位 ネパール 1.7% ⇒ ネパール語
11位 インドネシア 1.7% ⇒ インドネシア語
12位 オーストラリア1.3% ⇒ 英語
13位 インド 1.1% ⇒ ヒンディー語、英語
14位 英国 0.9% ⇒ 英語
15位 マレーシア 0.7% ⇒ マレーシア語、英語
16位 フランス 0.6% ⇒ フランス語
17位 カナダ 0.6% ⇒ 英語、フランス語
18位 パキスタン 0.5% ⇒ ウルドゥー語、英語
19位 スリランカ 0.5% ⇒ シンハラ語、タミル語
20位 シンガポール 0.4% ⇒ 英語、マレー語、中国語、タミル語
上位20カ国以外=約180カ国 6.1%(15万0,388人)
今回は、上記の国籍ををもとに、公用語から、
どの言語が多いのかを計算してみました。
(注:公用語に英語が入っている場合、
英語でカウントしています)
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□ 日本に住む外国人の母国語ランキング
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1.中国語(簡) 73万4,506人 ( 29.7% )
2.韓国語 54万2,635人 ( 21.9% )
3.英語 45万0,453人 ( 18.2% )
4.ポルトガル語 17万7,704人 ( 7.2% )
5.ベトナム語 10万2,210人 ( 4.1% )
6.中国語(繁) 8万4,594人 ( 3.4% )
7.タイ語 7万2,836人 ( 2.9% )
8.スペイン語 4万8,228人 ( 1.9% )
9.ネパール語 4万2,963人 ( 1.7% )
10.インドネシア語 4万2,869人 ( 1.7% )
11.フランス語 1万5,259人 ( 0.6% )
12.シンハラ語 1万1,458人 ( 0.5% )
13.その他の国籍 15万0,388人 ( 6.1% )
以上、日本に住む外国人が多く使う言語は、
中国語・簡体字(29.7%)、次に、韓国語(21.9%)、
三番目に英語(18.2%)となりました。
上記の順位にある12言語あれば、日本に滞在する
上位20か国の国籍の外国人(93.6%)には言語的に
カバーできる、と言えるでしょう。
また、英語・中国語(簡体字・繁体字)・韓国語の対応ができれば、
日本に滞在する外国人の73.2%はカバーできる、ということになります。
これは、247万人のうちの181万人にあたります。
今後、日本に住む外国人が増えれば、
国籍や言語の比率も変わっていくのでしょうね。
来週こそ、弊社の東南アジア言語の取扱比率を取り上げたいと思います。