こんにちは。
アーキ・ヴォイス翻訳コーディネーターのオーです。
今回もスタッフ間での事例共有会にて、
お客様から寄せられる質問や要望に関し、
上長が共有した内容をお伝えしたいと思います。
お役に立てば、幸いです。
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■■チェッカーは日本人?英語ネイティブ?■■
先日共有した話の中で、
訳文がどんなに流暢な英語であっても、
その英語が原文である日本語の意味を
正しく伝えていなければ翻訳とはいえない、
というお話をしました。
今日はもう一歩踏み込んで、原文と訳文を
チェックするチェッカーの母国語についての
お話を伝えたいと思います。
チェッカーというと、私たちのお客様は大体、
「翻訳された文章が正しく翻訳されているかを
チェックする人」
というふうに理解されていると思います。
確かにその理解は正解ですが、私たちがなぜ
チェッカーに日本人を担当させる場合もあれば
英語ネイティブを担当させる場合もあるのかを
お客様が知らなければ、
後々で翻訳物を使用される際に、
トラブルになりかねません。
そこであらためて、チェックに関するお客様への
説明を徹底したいと思うのですが、特に、
*ネイティブチェック
*クロスチェック
これらのカタカナ用語を説明に使う際には、
誤解のないように、十分注意してください。
一般的にネイティブチェックといった場合、
翻訳し終えた英語訳文のみを
英語ネイティブがチェックすること、
これを指すことが多いです。
(もちろん、例外もあります)
またクロスチェックの場合は、
日本語原文と英語訳文を突き合わせての
チェックを指すこと、
であることが多いです。
但し、
チェッカーがネイティブなのか日本人なのかは
案件によって異なりますから、
私たちは案件ごとに
*なぜ今回のチェッカーは日本人のなのか?
あるいはネイティブなのか?
・・・をお客様に対し、
案件リスクと共に説明する必要があります。
翻訳物の使用用途をヒアリングする理由は、
チェッカーの母国語を決めるためでもある、
ということですね。
私たちの翻訳体制上、チェッカーが日本人か
ネイティブかは画一的に決まっているわけでは
ありませんから、
(相互チェックのため、一次翻訳者とは逆の
母国語の担当をチェッカーにすることは多い
ですが)
翻訳物の使用用途を確認する際など、
なぜ今回提案するチェッカーは日本人なのか、
あるいはネイティブなのかをお話しするように
徹底してください。
そして最後に一点。
チェックありの翻訳体制上、
必ずチェッカーがチェックした
翻訳文章を一次翻訳者に戻し、
相互チェックしていることも
お客様に伝えてください。
もし納期の関係上、
相互チェックできないのであれば、
それも必ずお客様に伝えてください。
何度も言いますが、「わかってくれるだろう」
とか「知っているだろう」という思い込みほど
怖いものはありませんから。
(以上、ミーティング内容より)
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チェックについてもっとも気をつけなければ
ならないと私が考えていることは、
例えば翻訳案件が不特定多数の方向けに
印刷される場合の、
翻訳体制提案についてです。
この時、チェックの大切さをお客様に
伝えないと、お客様にリスクを負わせる
可能性もありますから・・・
なぜ印刷物の翻訳にリスクがあるのかを
きちんと説明し、
その際にチェックを入れることで
どうリスクを回避するのかを
シッカリお客様と共有できるようにしたい、
と思いました。